カバー株式会社(英: COVER Corp.)は、ITサービス業やアプリケーションの開発を行う日本の企業。日本オンラインゲーム協会正会員、クリエイターエコノミー協会一般会員、日本音楽出版社協会準会員、セーファーインターネット協会賛助会員。VTuber事務所であるホロライブプロダクションを運営している。

「日本発のバーチャルタレントIPで世界中のファンを熱狂させる」ことをビジョンとし、VTuberプロダクションであるホロライブプロダクションの運営やVR・ARライブ配信システムの開発を行い、それらの技術を活用して二次元エンターテインメント体験を提供する事業を主とする企業である。競合他社とはメタバース「ホロアース」で差別化を図っている。

CEOの谷郷の話によると、企業を立ち上げる前はVRを活用したゲームを制作する会社とする予定だったが、キズナアイなどのバーチャルキャラクターが活動し始め人気を得ており、VTuberの運営に方向性を変更したという。

沿革

  • 2015年
    • 谷郷元昭らによりVRを駆使した企業の立ち上げの構想が生まれる。
  • 2016年
    • 6月13日:東京都中央区新川において資本金19百万円でカバー株式会社設立。谷郷元昭が代表取締役社長CEOに就任。
  • 2017年
    • 2月:VR卓球ゲーム「Ping Pong League」リリース
    • 9月:VTuberアイドル「ときのそら」の活動開始
    • 12月:キャラクターに会えるライブ視聴アプリ「hololive」(iPhone)の提供開始
  • 2018年
    • 4月:ライブ視聴アプリ「hololive」をリニューアルし、バーチャルYouTuberになれるキャラクターなりきりアプリ(iPhone/Android)「ホロライブ」をリリース
    • 6月:女性VTuberグループ「hololive」の立ち上げ
    • 6月:東京都中央区新川に本社を移転
    • 11月15日:音楽特化型のVtuberプロジェクトとして「Virtual Diva AZKi」がデビュー
    • 12月6日:ゲーム実況を中心に活動するユニット「ホロライブゲーマーズ」を始動、オリジナルメンバーとして「大神ミオ」がデビュー
    • 12月25日:所属VTuberが登場するYouTube日常系ショートアニメ番組ブランド「ホロアニメ」を始動
  • 2019年
    • 1月8日:中国の動画共有サイト「bilibili」を運営する上海寛娯数碼科技有限公司と正式契約。
    • 7月21日:中国展開の提携企業との連携契約解消。
    • 5月:音楽レーベル「イノナカミュージック」が始動
    • 5月:男性VTuberグループ「HOLOSTARS(ホロスターズ)」の立ち上げ
    • 7月:東京都千代田区内神田に本社を移転
    • 12月2日:VTuber事務所「ホロライブ」「ホロスターズ」および「イノナカミュージック」の総称を『ホロライブプロダクション』へ統一
  • 2020年
    • 4月:インドネシアにおける女性VTuberグループ「hololive Indonesia」活動開始
    • 6月:東京都千代田区神田多町に本社を移転
    • 9月:英語圏における女性VTuberグループ「hololive English」活動開始
    • 11月12日:ホロライブ中国のライバー全員の卒業、中国市場からの事実上の撤退を発表。
  • 2021年
    • 2月:メディアミックスプロジェクト「ホロライブ・オルタナティブ」始動
    • 3月:東京都千代田区外神田に本社を移転
    • 9月:公式オンラインショップ「hololive production OFFICIAL SHOP」の運用を開始
    • 10月28日:東京コミュニケーションアート専門学校との産学連携教育並びに企業プロジェクトを実施。カバーの3Dアニメーション、Live2Dモデルのスタッフが審査を行う制作コンテストが開催された。
  • 2022年
    • 6月:英語圏における男性VTuberグループ「HOLOSTARS English」活動開始
    • 11月:メタバースサービス「ホロアース」の常設ロビー空間のβ版をリリース
  • 2023年
    • 3月27日:東京証券取引所グロース市場に上場
    • 6月1日:東京都港区三田に本社を移転
    • 8月29日:ホロライブ公式スマートフォンアプリ「ホロプラス」が正式リリース
    • 11月15日:ホロライブの二次創作インディーゲームをサポートする「holo indie」開始
  • 2024年
    • 3月12日:初の海外拠点として「COVER USA」を設立すると発表。営業開始は7月予定
    • 10月25日:デザイン等の修正作業をクリエイターに無償で行わせたとして、公正取引委員会より下請法違反(やり直しの禁止)で再発防止を勧告される

事業内容

出典:

  • VTuberプロダクション事業
    • ライブ配信を中心に活動するVTuberプロダクションの運営を行っている(ホロライブプロダクション)。
    • VTuberとして活動したい人を採用し、マネージメントなどを行い配信活動をサポートする。
  • マーチャンダイジング事業
    • 所属タレントのオリジナル商品などを自社で企画販売している。そして、他社へのライセンスなども行っている。
    • 国内や海外のイベントでの物販催事も行っている。
  • ライブエンターテインメント事業
    • 所属タレントが出演する音楽ライブをARライブ形式で展開している。
  • メタバース事業
    • 近年注目されている、現実世界とは異なった3次元の仮想空間におけるサービスメタバース事業に注力しており、2021年10月20日には自社運営のプロジェクト『ホロライブ・オルタナティブ』の展望を発表した。
  • パブリッシャー事業
    • ホロライブのキャラクターIPを使ってゲーム開発者がゲームを作れるようにした、holo indieを2023年11月15日に発表した。Steamアカウント上をはじめとしたウェブサイト等への掲載・審査・管理その他必要な管理業務は子会社である株式会社CCMCに委託している。


運営

サービス終了または撤退

アプリの運営

ホロライブ

2017年12月21日に配信が開始された。当初はキャラクターのライブ配信3D映像をAR投影したものを視聴出来るといったアプリだった。しかし、2018年4月5日のアップデートにより、スマートフォンの前面カメラで配信者の表情を認識し、バーチャルYouTuberとして配信を行えるようになった。

2018年12月19日には同じホロライブアプリを利用するバーチャルYouTuber2人がアプリ内でクロマキー処理を行わずにキャラクターを重ねることができるように更新し、運営するホロライブプロダクション所属のバーチャルYouTuberに対してリリースをした。2020年6月には同時に重ねられるキャラクターの数を4人に増やす更新を行った。

ホロリー

2019年12月3日より配信されたホロライブプロダクション所属VTuberと「いつでもVTuberと会えて、一緒にお出かけができる」スマートフォンアプリ。ARカメラモードを実装し、VTuberと動画や写真撮影もできる。また、12月20日のアップデートによりARCore非対応端末でもインストール可能となった。Android端末、iOS端末両方でのインストールが可能。

2024年12月2日12:00をもってサービス終了。

ホロプラス

2023年8月29日に正式リリースされた、ホロライブプロダクションファンに向けた『推しをもっと好きになる!』をコンセプトとした、公式のコミュニティアプリ。

VTuberの運営

カバーは所属タレントに対しキャラクターのデザインの依頼やアプリケーションの提供を行い、演者に対する各種のマネジメント面でのサポートを行っている。

タレントはカバーから提供されたスマートフォンを使い、基本的に自宅から配信を行うとしている。

主な取引先

  • Google - 動画配信プラットフォーム「YouTube」の提供会社
  • Shopify - グッズ販売プラットフォームの提供会社
  • ピクシブ - グッズ販売プラットフォームの提供会社

脚注

注釈

出典

関連項目

  • ホロライブプロダクション
  • バーチャルYouTuber

外部リンク

  • カバー株式会社 | つくろう。世界が愛するカルチャーを。
  • カバー (cover_corp) - note

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