医王寺(いおうじ)は、東京都杉並区にある真言宗智山派の寺院。
概要
834年(承和元年)、海星によって開山した。本尊の薬師如来は弘法大師の作とされ、海星がこれを奉じて庵を建てたのが由来である。この薬師如来は、眼病に効くご利益があるとされ、「おめだま薬師」の名前で親しまれていた。
しかし明治時代の廃仏毀釈で寺運衰微し、薬師堂を除いて三宝寺に吸収合併されてしまった。
1923年(大正12年)の関東大震災の際、薬師堂は倒壊したものの、中の薬師如来像は無事だったことから、医王寺再興の動きが活発になった。しかし、当時の国策で寺院新設が禁止されていたので、東京府北多摩郡大和村(現・東京都東大和市)にあった「成就院」を移転するという体裁で、1925年(大正14年)10月に再興した。1942年(昭和17年)に、ようやく「医王寺」の寺名が認められた。
また本堂が西に向いており、別名西向茅野薬師(西向薬師)ともいわれている。
祭礼等
- おめだま薬師大護摩供(10月12日)
交通アクセス
- 京王線芦花公園駅より徒歩8分。
脚注
注釈
出典
参考文献
- 大谷光男、嗣永芳照 著『杉並区史跡散歩 (東京史跡ガイド15)』学生社、1992年
- “5 医王寺【寺院】(上高井戸1丁目27番15号)”. 杉並区公式ホームページ. 杉並区教育委員会事務局生涯学習推進課文化財係 (2016年1月18日). 2021年1月16日閲覧。
- 「上高井戸宿 醫王寺」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ125多磨郡ノ37、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763995/57。



